過去ログ - 魔法少女×仮面ライダー まどか&W SS大戦GIGA MAX
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69:(OP:Anything Goes!)[saga]
2012/03/06(火) 22:32:25.84 ID:C6pNIXN/0
旅人がとある街のとある道を、どこから探してきたのか太い木の枝になぜかパンツを引っ掛けて陽気に歩いていた。
当然たまにすれ違うその街の人々からはとんでもない目で見られているのだが、旅人はそんな細かいことを気にしない。
だが流石にそんな泰然自若とした旅人も、自分の前に錆びたバイクのような姿をした怪人が現れれば驚かずにはいられなかったようだ。

「……ヤミー? じゃ、なさそうだけど……君、なに? 悪い奴なの?」

旅人の名は、火野映司。幾度となく世界の危機を救ってきた男だ。
だから、こんな呑気そうなことを言っていながらも、その手には既にメダルを握っていた。
かつて戦友が、自分に残してくれた力を。

「……返事は、ないか。君、喋れないの?」

バイクの怪人は喋らない。
ただ、その鈍重そうな姿を晒し続けるのみ……いや、辺りの様子がおかしい。
映司は確か、寂れた裏路地を歩いていたはずなのだが……いつの間にか、ハイウェイのような謎の空間に誘い込まれている。

「おっかしいなぁ……気付かなかったや」

それでも映司の余裕は崩れない。
危機感が足りないのではないか、と思わされるがそれは違う。
映司にとって、この程度は危機ではないのだ。


だがしかしそこに、必要もないのに助けが入った。
映司を助けに、正義……とはまあ一般的には言い難いものの、それでも自らの正義に愚直に従う、魔法少女の集団が現れた。
まあ、今の映司が彼女らの正体を知る由もないのだが。

「さぁさぁさぁ! 織莉子! 見ていてくれ、見惚れていてくれ! 私が華麗にアレを刻んでみせるからっ!」

その中の一人、黒い眼帯少女が怪人に向かって駆け出した。
映司は驚きのあまり反応出来ず、まず『彼女を止めて、守らないと』と思ったが、すぐにその考えは棄却された。
彼女の手から輝く爪が現れ、怪人に炸裂したからだ。
仮面ライダーのようなものだろうか、などと見当違いのことを思った。
実態はどちらかというとグリードに近い、というのは後に知ったことである。

「……っな!? 馬鹿な、私の攻撃が効かないなんて!」

「ったくよぉキリカァ! てめえなんのために共闘してるか分かってんのか!? 退け!」

続いて赤い少女が槍を構えて空中から怪人に迫る。
槍はばらばらに分かれてヌンチャクの様になり、幾重にも怪人に撃ち込まれた。
……だがしかし、怪人はびくともしない。
見かねた映司は、後ろで待機している二人の内、冷静そうな白い少女の方を選び話しかける。

「えっと、そこの君達? あの怪人が何か知ってる?」

「何か……と言われましても、話は長くなりますが」

「んー……じゃあ、一つだけ。あれって倒した方がいいやつ?」

「ええ。あれは人間の敵です」

「よし、わかった。じゃあ後は任せて」

人間の敵なら、迷うことはない。
例え姿が怪人でも、仲良くなれないことはない……映司はそう考えているが、敵だというならしょうがない。
欲望の象徴であるこの力は、人を守るために振るうと決めている。

三つのスロットがあるドライバーを装着する。
そのスロットに、右から順に赤、黄、緑のメダルを挿入。
然る後に、ドライバー右にセットされたスキャナーを取り出す。
オースキャナーと名付けられたそれを装着したオーズドライバーに通し、叫んだ。

「――変身!」


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