過去ログ - 芋「『まよいフォックス』〜『こよみゴッド』」
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24: ◆7SHIicilOU[saga]
2012/02/27(月) 00:28:28.90 ID:1Wn5HfYYo

　02.

「兄ちゃんでかけるのか？」

　土曜日。つまりは休日。
玄関で靴を履き替える僕に、火憐はなんというか、
「またか」みたいな目を向けながら話しかけてきた。

「……一応言っておくけどお前が思ってる理由じゃねぇぞ」

　普段は家に居づらいから、という理由で週末付近は
しょっちゅう外出している僕だからまぁ多少そんな目で見られても致し方ないが。

「へー、じゃあなんで？ また勉強会？」
「いや違う。千石と会う約束しててな」
「……デート？」
「年の近い男女が二人で出かけることを全部まとめてデートというならそうなんじゃねーの？」

　僕としては三人目の妹とおでかけする位の気持ちだけどさ。

「でも千ちゃんはデートだと思ってるんじゃないかな？」

　頬を膨らませていまにも「ついていく！」と言いかねない様子の火憐。
どうしやってこいつをステイさせたまま家を出ることができるかなぁと考えていると、
その後ろから今度は月火が顔をだした。

「いや、それはないだろ。あの千石だぞ？ もしあいつに『これってデート？』って
直接言って見ろよ。卒倒するんじゃないのか？」

　千石はそういうのにとことん疎そうだし。
その辺は僕よりも友達として付き合いが多かったこいつらの方がわかってると思うんだけどな。

「どう思う火憐ちゃん」
「どうもこうもねぇよ月火ちゃん」
「だよねー」
「ポンキッキーズ！」

　……ポンキッキーズて。


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