過去ログ - 梓「ムギ先輩からエッチなゲームを借りてきました……Disk3」
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[saga]
2012/03/09(金) 18:41:17.60 ID:ekM6hqUSO
梓「……」
ミスターX『もし、この絶望しかないあなたの恋の道に希望を見たいなら』
梓「たしかに……ね」
唯『ごめんね』
きっぱりとした謝罪。これは私に可能性がないことを示している。
梓「それでも……私は」
私は携帯を手に取った。
梓「……」
私は慎重にメールに記された番号を押し、通話ボタンを押した。
ミスターX『ハロー、中野 梓ちゃん』
ミスターXはワンコールも待たずに素早く電話に出た。
ミスターX『いやー、中野 梓ちゃんなら、電話してくれると思ったよ』
梓「……」
愉快そうにそいつは言う。
梓「……やっぱり、知り合いですか?」
ミスターX『……どうして、そう思うんだい?』
梓「あなたの声は機械で変えられています。知り合いでなければ、そんなことをする必要はないはずです」
ミスターX『なるほど。でも、ただ単純に本当の声を聞かれたくないだけかもよ』
梓「あなたは私に送ったメールで『私は苦しんでいるあなたを見ていたくはない』と書いています。知り合いでもない赤の他人なら、顔を見る必要もありません。さらに私の様子をよく見れるということなら、かなり、身近にいるんじゃないですか?」
ミスターX『……クックックッ』
梓「何がおかしいんですか?」
ミスターX『いや……頭が回るねー、中野 梓ちゃん』
そりゃ、恋人になって、浮気とかをされないように観察力とかをや養ってきましたからね。
梓「……梓でいいです。いちいち、フルネームは長いですし』
ミスターX『オーケー。梓ちゃんと呼ばせてもらうよ』
梓「……で、あのメールは何なんですか」
ミスターX『悩める恋する乙女を救うための恋の天使からのメールさ』
梓「……で、その恋の天使様は何がしたいんですか?』
ミスターX『言っただろ。悩める恋する乙女である、梓ちゃんを救いたい、って』
梓「だから……」
ミスターX『唯ちゃんと』
私の声を遮るようにミスターXは言います。
ミスターX『唯ちゃんと恋人同士になりたくないかい?』
梓「……仮に」
私は深呼吸をして、続けます。
梓「仮になりたい、と言えば、どうなるんです?」
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