過去ログ - 吹寄「上条。その……吸って、くれない?」 part2
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104:nubewo ◆sQkYhVdKvM[saga sage]
2012/03/27(火) 03:05:19.87 ID:Y0rItiJNo

「どうした?」
「……賞味期限切れそうなプリンがあるの、思い出しちゃって」
「一人暮らししてるとよくある話だな」

上条が苦笑した。上条も良くやらかすのだ。賞味期限切れの食品を始末することなんて。

「食べようぜ。二人で」
「うん。ありがと」

ケトルを火にかけポットにティーバッグを放り込んで、お茶の準備を終わらせる。
そして引き出しから二つスプーンを取り出して、しばし思案する。

「制理?」
「……スプーンは一つで、いいわよね」
「だな」

恋人同士が小さなカップのプリンをシェアするのに、いくつもスプーンなんていらない。
吹寄はプリンとスプーンを持って、そっと上条の隣に腰掛けた。
今日の上条は、学校のジャージの上下と、下に少しくたびれたTシャツを着ている。きっとこれが上条の寝巻きなのだろう。

「制理のその服、可愛いな」
「そう?」
「ああ。私服見ることほとんどないし、パジャマは初だろ」

いつも、制服から着替えることなしに上条に裸にされてしまうので、なんだかんだで見せたことが無いのだった。

「お尻が特に」
「えっ?」

言って上条は後悔する。流石に今のは本音が駄々漏れでおじさんぽかったような気がする。
だが、柔らかなパジャマの生地は、しっかりと丸みを帯びた吹寄のヒップのラインがくっきりと浮き彫りにしていて、視線を引き寄せられるのだ。

「ちょ、ちょっと。普通のパジャマにそういう事言わないでよね」
「今のは自分でも反省した」
「もう」
「制理ってさ、パジャマのときもブラすんの?」
「……今は、してるけど」
「普段は?」
「つけるのは窮屈だから、ブラトップとかそういうの」
「ブラトップ?」
「下に着るシャツと組み合わさったようなヤツ。……もう、そういう事聞かないでよ」
「恥ずかしかったか?」
「結婚したらどうかは知らないけど、そういうところって付き合っている人でも見せるものじゃないと思うだけ」

ブラトップという商品は所帯じみている、と吹寄は思うのだ。
肩紐や背中のホックから解放されるし大きすぎる胸が寝ていても暴れないから愛用してはいるが、結局は家の中でしか使えない服だ。
不満をため息一つで伝えて、吹寄はベッドに腰掛けた上条の隣に座った。
スプーンを上条に渡して、プリンの蓋をぺりぺりとはがす。

「当麻から食べる?」
「とりあえず渡してくれ」

言われるままにカップを上条に渡す。
上条は小さくプリンを掬って、味見をするように口に含んだ。



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