116:ブラジャーの人[saga]
2012/03/25(日) 22:00:21.98 ID:WXly0sha0
「さささ、立ち話もなんですから」
そう言って、一方通行と打ち止めにソファをすすめる国王。自分は鏡台から椅子を持ってきて、ローテーブルの対面に置いた。
手に持っていた薪は、ポイと放り投げて窓の外へ。
日本人二人は、この少年から目を離せないままに腰を下ろした。
にこにこ笑う顔は、マイクを持ってオシャレな服を纏えば、アイドルで通じるほどにハンサムだった。
身長は一方通行と同じくらいだろうか。ついでに髪の色もよく似ていた。
頭部は綺麗に分け目をつけて、そのまま肩まで流す長めのヘアスタイル。
細身は細身だが、一方通行よりは筋肉がついて見える。
着ている服はタマネギ隊員達の制服に似ているが、飾りが多く、作りも丁寧なものだった。
軍服のようなそれは、彼がこの、軍事的には大国の軍部最高司令官も兼ねているからである。
「まぁ造幣局長とか司法長官とか、他にも色々やってます」
「わぁ、ミサカと同じ十七歳なのにすごい!ってミサカはミサカは生の王様に興味深々だったり」
「え、お譲さん、僕と同じ年なんですか?」
童顔に見える打ち止めを、自分より幼い少女だと思っていたパタリロ。
日本では、化粧して装えば「えー、もっと年上に見える―」と言われ、鼻を高くしていた打ち止めだったのに。
今は妊娠中だしノーメイク。あとゆったりしたワンピースと、踵ぺったんこの靴だった。
「むー! ミサカだって本気出せば立派なレディなんですぅー」
「ははは、失礼。今晩のディナーでは、よろしければ君の本気を披露してくれたまえ」
「残念ですが、お腹に負担がかかるからドレスは着られないの、ってミサカはミサカは実力を発揮できなくてミサカも残念だったり」
打ち止めが何を言っているのか分からなくて、パタリロは笑顔のまま停止する。
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