119:ブラジャーの人[saga]
2012/03/25(日) 22:12:31.65 ID:WXly0sha0
学園都市には少ない、緑のある所に自然と足が向いた。
どこまでが宮殿の敷地なのか分からないが、木漏れ日降りそそぐ森が、見えない先まで続いている。一方通行と一緒で迷子なんてありえないが、奥へ入るのはやめておいた。
芝生が刈り取られた歩道を歩く。時々、働いているタマネギ隊員達に会ったが、皆、勤務中なのか愛想良く挨拶を交わすだけ。
最初に仲良くなった、よっちゃん号達はどうしているのか気になった打ち止めだが、簡単に見分けがつかないので、こちらから声を掛けることは難しいだろう。
「あ、これ何の実かな。……ひゃー、ちょっとすっぱい」
「こォら勝手に食ってンじゃねェ。ホントに腹こわすぞ!」
「見て見て! 薔薇があるよ!キレイーってミサカはミサカは蝶のようにお花に誘われてみる」
色とりどりの薔薇の花が咲いていた。そういえば、二人が案内された部屋の花瓶にも活けてあったが、ここで摘んだものかもしれない。
薔薇以外にも、様々な種類の花が咲いていて、まるで植物園の一角のようだった。
花園の向こうには小さい畑。
野良着を着た男(遠目で分からないが、きっとあれもタマネギ隊員だと思う)が、水を撒いている、のどかな風景が広がっている。
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