164:ブラジャーの人[saga]
2012/03/30(金) 17:50:35.70 ID:7wzoBWH80
小さな子供の体が光りだす。発光はどんどん強くなり、その中心に見えるフィガロの影が、形が大きくなっていった。
警戒して能力を使用モードのままにしていた一方通行だが、苦しさに眉を潜め、胸に手をやった。
(コイツは……!)
光が弱まり、そこにいたのはフィガロではなくなっていた。
マライヒのように長い金髪と、一方通行と大して変わらない身長の美しい青年。何よりも異様なのが、背中から生える四枚の白い羽。
「天使…!?」
「おいおいフィガロ、いやミカエルさん。いいんですか、そんな簡単に正体暴露しちゃって」
パタリロはフィガロの真の姿を知っていた。だからこうして落ち着いているのだが、どうしてわざわざ一方通行に明かす必要があるのかは分からない。
「ちょっとパタリロくん、先に言わないでほしいなまったく。……そう、私は天使長ミカエルです」
驚きに目を丸くする一方通行に、ミカエルが手を差し伸べて翼を拡げた。
「そして、一方通行……。君もそうじゃないかい?」
「なにを……?」
天使がほほ笑むと、一方通行の胸の圧迫感がスーっと背中へ抜けるように消えていく。
それと同調するかのように、青年の背中にも白い翼が現われた。
「おお! これは!?」
「ふむ。珍しいな。僕と似ているが、完璧に同じとも思えない」
頭上に光の輪まで出現し、一方通行も誰の目から見ても「天使」の姿となった。パタリロは興奮して、ミカエルと一方通行を交互に見比べている。
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