239:ブラジャーの人[saga]
2012/04/12(木) 00:34:09.08 ID:dkfFCynV0
一方通行のベクトル操作で、鉱山に眠っていたダイヤの原石の在りかを調べる。
もともと採掘予定から漏れていたところを、彼の能力で発見、採掘(という名の破壊活動)し、目的のピンクダイヤを探しているのだ。
これで巡った鉱山は八ヶ所だ。最初は閉山する所を掘ったのだが、この絶大な威力を見たパタリロは、
稼働している鉱山の操業を止めてさえ、彼の行動を後押しするようになった。
見逃していた石を拾いあげるチャンスなのだ。地中深くに採掘機械を埋めてしまった所は無理だが、
こうして大量の土砂が流出をしても構わないポイントでは、大いに力を振るってもらった。
それが叶わない場合は、図面や地層データを元に、彼の示した原石が埋まる場所を機械で通常の採掘を進めている。
その数、既に二十ヶ所に及ぶ。こうして鉱山巡りをしている今も、タマネギ隊員が指定されたポイントを掘り進めていた。
そこからもピンクダイヤ発見の可能性があるわけだが、今のところそれはまだない。
(……今のうちに、無色のダイヤで手を打つ覚悟をしておいた方がいいかもな)
パタリロが運転する車の助手席で、足と腕を組む一方通行は妥協案を用意し始めていた。
いつまでも学園都市を離れているわけにはいかない。打ち止めは妊娠中なのだから、冥土帰しがいる病院での定期検診を欠かせないのだ。
「大丈夫ですよ。過去に一ヶ所からブルー、イエロー、ピンクダイヤが、同時に合計十三カラット発見されたこともあります。見つかる時は案外ポロっと出てくるもんですって」
「……ン。……次はまだかよ」
「あと五分くらいかなぁ」
一方通行の心を読んだように、パタリロがフォローをする。
それは純粋に励ましなのか、単に彼の能力で大儲けできていることを喜んで、やる気を起こしてもらいたいだけなのか。
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