過去ログ - とある未来の通行止め その3
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242:ブラジャーの人[saga]
2012/04/12(木) 00:40:50.31 ID:dkfFCynV0

「まだ口の中が変なカンジ」
「ごめんねぇ、ってミサカはミサカはお詫びに飴ちゃんを進呈してみる」
「妊婦さんって、甘い物良くないんじゃなかったっけ」
「うぐ、よく知ってるねそんなこと。カルシウム不足になるから虫歯がね……。でもちゃんと歯磨きしてるし、さっきみたいに補給も怠らないから」
「大丈夫大丈夫。お兄ちゃんには言わないから大丈夫だよ」
「良かったー、ってミサカはミサカはお口直しの賄賂をあーん」

繋いでいた手を離し、フィガロに飴を与える打ち止め。今日は、まだ探検していない敷地に行こうとしている。
宮殿の南側の端までくると、廊下は行き止まりとなった。
フィガロは横の壁についていた(この宮殿にしては)小さな扉を開けると、外へと歩き出す。

壁の無い、柱と屋根だけの石造りの通路。一分ほど歩くと建物に行き当たる。
コンビニぐらいのサイズだが、それはそれは豪勢なものだった。打ち止めは白磁の壁を見上げる。

「ローマってカンジだねぇ」
「お風呂だよ」
「えぇ、これが?ってミサカはミサカはギリシアな雰囲気に興奮してみたり」
「その辺意識して作ったみたい。でも賓客用だし、ここまでは遠いからあんまり使う人がいないんだって。ママは好きでよく利用してるけど」

フィガロが中に入り、照明を点ける。いきなり浴室だった。面積の三分の二が浴槽で、奥の扉が脱衣所のようだ。
そこまで濡れずに辿りつけるよう、排水溝と並行した通路が壁沿いに続いている。

「日本人てお風呂好きだよね。お姉ちゃんならパ、殿下も使っていいって言うよ。僕は時々プール代わりにしてる」

今は湯も水も張られていないので、一直線に脱衣所へ向かう。そこの壁に設置されたリモコンを操作すると、湯が溜まる仕組みだった。



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