過去ログ - とある未来の通行止め その3
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27:ブラジャーの人[saga]
2012/03/08(木) 22:43:04.85 ID:j3onqwp00

「じゃーん。俺の愛車、エボイレでーす! 黒光りのボディがセクシーだろ」

ランサーエボリューション Ⅺ GSR 2000CC 5速MT 4WD 総額約四〇〇万円

「うんセクシー。一方通行は後ろ乗る? なんかこのイス座りにくそう」
「俺のもこンなだけどなァ。どこでもイイぜ」
「つまんねぇぇぇぇぇぇっ。レカロシートを座りにくいで一蹴されたし」

さっそく乗り込んで、道路を流すことにした。浜面がエンジンを掛けたとたん、上条がそのやかましさに肩をすくめる。

「うわ、うるさ。一方通行のポルシェよりもでかいんじゃねぇか?」
「そーいうもんなの、こういう車は。さぁしゅっぱーつ!」

狭く、入り組んだ道路を走行する時、赤信号から発進するたび、浜面の左手と左足が忙しなく動く。
マニュアル車ならではの操作に、一方通行はリヤシートの体を動かして注目する。

(へェ……)

クン、クン、グンっ、と操作と同時にダイレクトに体に伝わる衝撃が物珍しい。座席の中央から顔を覗かせている彼に、浜面が気づいた。

「一方通行のポルシェはオートマだからな。楽しいぞ、マニュアルは」
「………面倒臭そォ」
「はっはははは、一度乗ってみりゃ…と言いたいところだが、…クラッチ踏めるの? お前の足」
「さァ? やったことねェから」
「じゃあ、まず上条さんに運転させて。免許はちゃんと取ったぞ」

そういえば、一方通行はマニュアル免許どころか、自動車運転免許自体を未取得なのであった。
コネを利かせて、学園都市内なら運転してもいいよ、という許可証を発行させているだけなのである。




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