339:ブラジャーの人[saga]
2012/05/04(金) 13:58:23.66 ID:POhK/+bk0
十月のある昼下がり、事務所で愛妻弁当を広げていた一方通行の携帯端末が音声着信を告げた。それは思いがけない人物からだった。
必要あるかもしれないからお互いアドレスを登録しているだけであって、好んで連絡など取りあったりしない。
だからこそ、何か急用があるのだろうと四コール目で通話に出る。
『御坂だけど……』
「どォした」
『今、打ち止めはそばにいない?』
「いない。俺は家から出て一人だ」
『そう……。今から会って報告したい事があるんだけど、いいかしら』
誰の目にも触れたくないと言うので、それならばこの事務所があるビルがいいだろうと、一方通行は住所を教えた。
一時間後、外の駐車場に車が停まり、御坂美琴が降りてくる。ロックを解除してやらねばと思ったが、彼女は入口に手をかざすと、
ほんの数秒でセキュリティシステムにハッキングして易々と中に入ってきた。
(……いまだにそンなことやってンのかよ)
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