382:ブラジャーの人[saga]
2012/05/12(土) 21:55:10.81 ID:JUaSEm7q0
「……電気もつけないで何やってンだ」
「見れば分かるでしょ。カゴで両手がふさがって、そこのスイッチが押せなかったの、ってミサカはミサカはあなたに電気をつけてもらいたかったり」
洗濯カゴをベッドか床に置いてから照明をつければいいのに、ものぐさな彼女はそれをしなかったのだ。一方通行も普段ならそんなこと、どうとも思わないが、今はタイミングが悪い。
「それで? 大声出してどうしたの?ってミサカはミサカはご用事を聞いてみたり」
「あ、……見当たらねェから探しただけだ。なンでもない」
それだけであんな声で呼ばれるだろうか?
打ち止めは不審に思うも、一方通行がおざなりなお手伝いを始めてしまったので、慌てて皺を作りたくない衣類の整理に追われてしまった。
だからキッチンに戻ってきた時、夫がまだ食事を食べ終わっていないことを知って再び疑念が湧き起こる。
(……最近この人変だよね)
「最近あなた変だよね、ってミサカはミサカはテーブルを指さして問い詰めてみる」
「…………」
そこには食べかけの夕飯。もちろんすっかり冷めている。一方通行はテーブルに近づき、行儀が悪いことに立ったまま残りを口へと掻き込んだ。
ようやく空になった食器を打ち止めがシンクへ運び、そのまま一方通行の手を引いてリビングのソファへと移動。
「さぁ、何を隠しているのか……ミサカに全てぶちまけてもらおうか、ってミサカはミサカはいぶし銀な取り調べをしてみたり」
「……」
「んー? 黙ってちゃ分からないぞ?ってミサカはミサカは優しく問いただしてみる」
「……」
「お願ぁい。教えて教えて。ねぇ、教えてくれないとイジメるぞぉ」
「……」
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