429:ブラジャーの人[saga]
2012/05/20(日) 02:00:51.35 ID:MBK2qOFb0
マンション一階の庭つき部屋なので、お手入れしないとそこは無法地帯の荒野となる。
打ち止めが慣れないながらも庭いじりをして平和を保っていたが、妊娠後はそれができなかったため放置していた。
すると草は伸び放題。植木の落ち葉が枯れた草の上に積もり、壁にツタまで這った。そのツタも枯れて茶色くなると、
庭だけ廃墟の様相を呈してしまっていたのだ。
打ち止めがそのことを苦にしているとインデックスから聞いた上条が、
浜面を誘って一肌脱ぐことにしたのである……という名目で、彼女と一方通行の様子を見たいとも思ったし。
(元気に仲良くやってるみたいで、上条さんは一安心しましたよ)
「二人ともお休みの日にごめんね。庭掃除が無ければ、お外であの人と遊べたのに、ってミサカはミサカは友情の妨げになったことを残念がってみる」
「友情ォ? ふざけたこと言ってンなよ」
実は家主の一方通行もずっと家にいる。ソファに寝転び床に垂らした手で、伏せる愛犬の背中を撫でながら。
時折力を込めると、嬉しがって尻尾で床を掃くのが可愛らしい。ベランダにいる男達からは死角なので平気だ。
「ツレナイこと言うなよ一方通行」
「まぁ確かに一方通行が友達かっていうと、全力では頷き難いよな」
「そォいうこった」
頭の一部しか見えない一方通行に上条が手を振り、浜面は饅頭を噛みながら首をかしげた。
「でもこうして庭掃除を買って出ちゃう程度の仲なんだよな」
「良いこと言うなぁ浜面」
「俺は頼ンでねェっての」
打ち止めとインデックスの世間話が、偶然上条の耳に入っただけのことだ。
(アイツらと、あと(旧姓)滝壺が仲良いせいだろォが)
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