446:ブラジャーの人[saga]
2012/05/23(水) 21:31:07.14 ID:Ltm214sl0
妊娠八ヶ月ともなると、自分の足の甲が見えなくなるほどに腹が大きくなる。
血圧も高くなるし、むくみやすいし、胃が圧迫されて食事が摂れないなど、妊婦は色々大変だ。
打ち止めが家事を終わらせて少々荒れた呼吸を整えていると、優しく頭を叩かれた。一方通行だった。
「帰ったら俺がやると言っただろォが……」
「ごめーん。でも湿っちゃうから、ってミサカはミサカはあなたの帰宅時間が遅いせいだと言い訳してみたり」
「洗濯物なンざ、湿らせとけ」
寝室の床には取り込まれた洗濯物。ベッドの上には身重の奥さんと心配症の旦那さん。
大天使の加護のおかげか、冥土帰しをはじめとする学園都市の科学と医療のサポートのおかげか、打ち止めと腹の息子の状態は良好だ。
それでも、出来る用心ならなんでもしたい一方通行は、こうして息を荒げる打ち止めを嗜めた。
「明日からは晴れても乾燥機を使え。何か起こってからじゃ遅ェンだ……。頼むから無理すンなよ」
「分かったよ。心配かけてごめんね、あなた、ってミサカはミサカは二人一緒になでなでしてみる」
座る打ち止めの腹に耳を押し付けていたら、両手で子供(がいる腹)ごと抱え込まれた。
しばしそのまま……
「あ、動いてるの分かる?」
「あァ。元気のいいこった……」
もう能力を使わなくても、こうして触ったり、耳をつけていれば一方通行も胎動を感じられる。
あと少し、あと三ヶ月もかからずに産まれてくる。打ち止めとの間に授かった子供が。
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