過去ログ - とある未来の通行止め その3
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512:ブラジャーの人[saga]
2012/06/08(金) 23:54:28.42 ID:pAa9APiK0

車で病院に着くと、妹達二人が車椅子を用意して正面玄関に待機していた。一人が打ち止めをそれに座らせ、もう一人は一方通行に代わって車を駐車場に置きに行く。

「一方通行はこのまま上位個体に付き添ってください、とミサカ一九〇九〇号はシミュレーションどおりのセリフをカッコよく述べます」
「シミュレーションしてたのか」
「はい。しかし予定日より早い出産ということで、しょっぱなから想定外で焦っていることを隠し通せません、とミサカは正直に白状します。あわわわわ、緊張」
「余裕じゃねェ?」
「ふぅ〜、いたいぃぃぃぃ、ってミサカはミサカは漫才しとる場合か!って怒ってみたり」



打ち止めが運ばれたのは、産科がある階の病室のひとつ。なにをするでもなく、ただ待っていた。痛みに耐えて。


診察を終えた医師はこう言った。

「まぁ、気の早い赤ちゃんだわね。きっと明日までには産まれるわよ」
「へぇ? 明日?」
「分娩室に入るのは、多分半日後ぐらいだから」
「そんなに!?」
「って勉強したでしょ?」

だってこんなに痛いのに。きっとすぐに「ひーひーふー」といきむんだと、打ち止めは思っていた。

「まだまだ。本番はこんなもんじゃないわ。今のうちに覚悟を決めときなさい」
「はうぁぁぁぁぁああああっ」




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