過去ログ - とある未来の通行止め その3
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91:ブラジャーの人[saga]
2012/03/21(水) 20:00:40.68 ID:3+yK+hWl0

「お話終わった?ってミサカはミサカはお風呂が空いたことをお知らせしてみたり」

途中から打ち止めの気配は感じていた。
夫が電話中だと見て、彼女は邪魔しちゃいけないと思って部屋の外で待っていたのだ。
それを分かっていたので、パタリロ国王との話を先に終わらせた一方通行であった。いつまでも廊下に立ちっぱなしでいさせられない。

「遠くに行くの?ってミサカはミサカはお仕事なら仕方ないと聞きわけ良かったり。どれくらいで帰れる?」
「今回は……、さァなァ。終わるまで、だ」

妊娠中の打ち止めが安定期に入ったので、一方通行はまた海外へ出向くことにしたのだろう。
打ち止めは長期不在を伺わせる一方通行の答に眉を寄せてしまった。

青年は椅子から立ち、打ち止めの肩を抱いて一緒にベッドへ腰かけた。悲しそうなその顔は、すぐに満面の笑顔になると確信している。

「南の島国だ。気候は年中温暖」
「寒いのが苦手なあなただから、ミサカは安心したよ」
「うるせェ。お前だって寒いよりあったけェ方がいいだろォが」
「そりゃそうだけど」
「長期滞在になるかもしれねェ。妊娠中の旅行に必要なモンて何だ?」
「…え?」
「オマエも一緒に行くンだよ。三日後には空の上だ。明日から準備始めるぞ」

いつもの仕事の時と同じように、打ち止めに留守を頼もうかとも思ったが、今回はいつ帰ってこれるか分からない。
幸いなことに、打ち止め自身も腹の息子も、経過は良好だ。いっそ自分が傍にいた方が安心できる。

「新婚旅行だぁー!!」とはしゃぐ打ち止め。ベッドが大きく揺れ、一方通行は優しい力で、妻をベッドに押し付けた。
たとえ安定期でも、無意味に胎児に衝撃を与えるようなことは避けるべきである。



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