過去ログ - 【ほのぼの】ごまどかをもふもふするスレ【まどマギ同人】
1- 20
286:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/14(木) 17:58:27.23 ID:N6oN6/A0o
「ウェヒッ! ウェヒッ! ウェヒッ! ウェヒッ!」ゼェゼェ

「ホムラチャッ! ウェヒィ!」オロオロ

「なんだよ? どこか怪我でもしてんのか?」ノゾキミ

「ヒッ! ヒッ! ヒッ! ヒッ! ヒッ! ェフッ!」ビクビク

「ホ、ホムラチャ! ガンバッテ!」

「うん?」

引きつったような短い悲鳴が喉から漏れ、もう片方のごまどかは気遣うように寄り添います。
その光景をあんこちゃんは良く分からず見守ります。

「ウェヒ! ホムラチャッッッッッ!!!!」ウマレル〜

「ウェ、ウェヒ!?」

「ッ!!」ビクッ!!

一際大きな悲鳴が、雨音に負けずに響きます。

「ウェヒ…… ウェヒィ……」ハァハァ

「ホムラチャァ…… ティヒィ……」

「こいつ……」

あんこちゃんは見ました。
苦しんでいたごまどかの腹の下に、小さな白い塊があるのを。

「仔ごまどかじゃねーか!」

「ウェヒヒィ…… アカチャン……」ペロペロ

「ホムラチャ…… ウェヒヒ」ガンバッタネ

「お前、妊娠してたのか……」ボウゼン

計らずも、新たな命の誕生の現場にあんこちゃんは居合わせたのでした。
不思議と穏やかな心で2つの命を見つめます。

「アカチャン ウェヒヒヒ」ペロペロ

「ティヒヒ ティヒィ」ペロペロ

2匹のごまどかは、協力して仔についた羊膜を舐め落としています。

「そっか、お前頑張ったんだな……」

「ウェヒッ! コナイデ!」

「わりぃ、わりぃ。これ以上近付かねぇよ」

仔を守ろうとするごまどかに両手を挙げながらそう言います。
数歩距離を取り続けます。

「思えば、あたしも狭量だったな。追い出そうとしてごめんな。ここはもう、あたしの家じゃないんだ……」

「今日からはあんたらの家さ。これからも、ちゃんと守ってやるんだぞ?」

「ウェヒ?」

「ティヒッ!」

片方は首をかしげ、もう片方は言われるまでも無いといった感じだ。
その様子に満足し、あんこちゃんはその場を後にします。

「おっ、いつの間にか雨止んでるじゃねぇか」

相変わらず空は黒い雲で覆われていましたが、薄っすらと月の光が漏れています。
水溜りを飛び越えてあんこちゃんは歩いていきます。

「ティピィ〜」

背後からは仔ごまどかの産声が聞こえたような気がしましたが、振り返らずに進みます。
その背中は、夜の街へと消えていきました。


─ おしまい ─


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
328Res/226.75 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice