過去ログ - 吹寄「―――がんばりなさい、鋼盾掬彦」
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◆FzAyW.Rdbg
[saga]
2012/03/18(日) 20:55:09.92 ID:Xh4vPIL2o
舞夏は昼食の洗い物を片付けると、学校に提出物があるからと言って家を出た。
なんといっても彼女は名門繚乱家政生、あくなきメイド道をひた走る求道ガールである。
この数日鋼盾宅を手伝ってくれているのも、その実習の一環なのだという。
繚乱家政女学校。
そのカリキュラムや評価のシステムがどんなものなのか、正直鋼盾には想像もつかない。
メイドの道は遠い、余人には測りがたい世界である。
そして舞夏の不在は、インデックスと魔術についての話をするチャンスでもある。
……あるいは、自分たちがそういう時間を持てるように、気を遣ってくれているのかもしれない。
舞夏は聡い、料理や掃除といった家事スキル以上に、それに己は救われている。
そうだとすれば、なおさらこれからのことを避けるわけにはいかない。
元より逃げる気はないが―――これから己が目にするかもしれぬものを思うと、少し怖い。
鋼盾はしばし呼吸を整えると、覚悟を決めて口を開いた。
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