11: ◆tMXUWfc6dfaK[sagasage]
2012/03/14(水) 23:39:54.04 ID:UDWic1vAO
【森林ー勇者】
森を二台の馬車で走る。
こちらがそれなりに貧相なものに対して向こうは豪華絢爛。
オレと名乗る男の荷馬車はパールと呼ばれる少女が手綱を引いている。
自分「なぁ、パール」
パール「なんだ、ユーゴ」
自分「お前のレベルって幾つなんだ?」
パール「何故、貴方に教えなければならない?」
イシュラ「感じわるー。いいじゃん、ケチくさい」
パール「……ケチだと?」
翔「ま、まぁまぁまぁまぁ。パールちゃんもイシュラちゃんも喧嘩しないで……ほら、仲間なんだし」
パール「私は主の物だ。貴方達と仲間になった覚えはない」
自分「その主が俺の同行者なんだ。仲間の戦力を知っておくのも重要だ。仮にそれが上手く出来なくて主を危険な目に合わせたのは覚えていないか?」
我ながら何とも卑怯な取引だと思う。
パール「……一理ある」
ステータスが開く。
イシュラ「あ、あたしより年下なのに……」
レヴィア「四十九…………凄い高レベル……」
勇吾「日本という国を知らないか?」
単刀直入に切り出す。
パール「主の探し人と同じ国の出身だな。それ以外には特にない」
自分「っ!?」
翔「…………待って。じゃあパールちゃんは自力で四十九にまでなったの!?」
パール「自力では無い。主との鍛錬の結果だ」
翔「ほへぇー」
パール「主は凄いお方だ。貴方達よりも」
イシュラ「ゆ、ユーゴさんだって高レベルのゴーデスナイトなんだからっ!!」
レヴィア「そうです!! それにユーゴさんの方が遥かに人格者です」
翔「あれれー? おかしいぞー? 僕がいな」
パール「主の価値をわからないなんて可哀想な女だな」
イシュラ「むきーっ!! 主、主って!! あんたは主って奴しか知らないからそんな事をーー」
翔「この早さなら聞ける。パールちゃんって非処女?」
イシュラ「っ!!」
レヴィア「っ!?」
パール「斬るぞ、貴公」
翔「うっわ、どうしよう!! ユーゴ!! 冗談だったのに!?」
自分「勘弁してくれ」
頭を抱えながら俺は森を進む。
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