161:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:54:02.08 ID:4ZjRNQaA0
「……」
…
「………。」
…?何?
「ごめん、お兄ちゃん。この話かなりややこしいし、やっぱ時間無いからはしょらせて。」
162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:54:29.80 ID:4ZjRNQaA0
は、はぁ!?
な、何言ってんねんよ!?
「くどいようやけど。お兄ちゃんの事は全てわかってる、って言ったよね。」
う…
「お兄ちゃん、女の子になってから生活だけでなく考え方もかわってきたでしょ。女の子らしさ、っていうか。特に上のお兄ちゃんに対する考え方…ううん、思いは本物やもん。
163:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:55:01.58 ID:4ZjRNQaA0
…あんた、本当は何がやりたいんよ!?
自分を犠牲にしてまで…何が目的なん!?
「ちょっと、ちょっと、まぁおちけつ。さっきから末尾に『!?』多用しすぎて馬鹿みたいだよww」
うっさいハゲ!
「兎に角、お兄ちゃんの言う通り少し目的はあるけどね。でもそれは言えない。」
164:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:55:38.24 ID:4ZjRNQaA0
「…きろ」
ん…
「おい、起きろ」
「んん…あ。」
目の前にお兄ちゃん。
165:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:56:11.75 ID:4ZjRNQaA0
あいつの言ってたこと…いろいろ引っかかるところたくさんあるけど…でも確かにこの気持ち…『好き』以上の何かを感じる。
でも流石に『愛してる』までは言えない。
だって…もう普通の兄妹なんやから…
「…なぁ」
「あ、は、はい!」
166:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:56:44.97 ID:4ZjRNQaA0
「なぁ、さっきから聞いてるんか?」
ん…どうしよ
…今更うじうじしてたところで何がある?決めた。
「逝く。逝くから外で待ってて。」
「応。って俺の方から誘っといてなんやけどほんまに行くんか?その身体で?」
167:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:57:13.04 ID:4ZjRNQaA0
格闘すること暫し。
「お待たせ。お兄ちゃん。」
「お…おおう!?な、何やお前それ、どないしてん!?」
「えへへ。ちょっと母さんの拝借してん。いいっしょ。この浴衣。」
「…いいっしょじゃねーよオメー既に着崩れてるやねーか。ちょっと来い、直してやるから。」
168:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:57:39.50 ID:4ZjRNQaA0
毎年行われる祭り。
まだ完全に夜にはなってないけど夕方でもない、夕焼けが闇に溶け込んで行くこの時間には、
祭りの主となる山の上の神社にまで灯が灯される。
「この時間は涼しくていいよね」
女の子としての初めてのお祭り。
169:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:58:13.65 ID:4ZjRNQaA0
お兄ちゃんの腕に手を通し寄り添うような姿勢でお店のおっちゃんにアピールしてみた。
「お、お前何言うて…」
「兄ちゃんやるなぁ、ほれ、特性の冷やし飴やるわ。ゆっくり参拝してき。」
「い、いやだからおっちゃん、違うって…」
まだ弁解しようとするお兄ちゃんの腕を強引に引きずって神社を目指す。
170:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2012/03/15(木) 04:58:57.65 ID:4ZjRNQaA0
ベビーカステラかじりながら歩くこの道で目に付いたのがかつてボクが男だったときの友達や、学校の連中。
あいつあんな娘と付き合ってたんか…
あ、あいつまだ生きてたんか
あいつ、あいかわらずキモイなぁ
等など思うは勝手。
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