8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]
2012/03/16(金) 04:04:34.74 ID:/Vg3M2/u0
恐怖で幻聴が聞こえたのかとほむらが思う。
『暁美ほむら――あたしはほむらのどんな願いでも叶えてあげる!』
『だから――助かりたいなら、あたしと契約して魔法少女になってよ!』
ほむら「え? え?」
ほむらは混乱する。
だが、助かるならと口を開く。
ほむら「だ、だったら、助けてください!」
錯乱したほむらが何処に居るかもわからない声の主に叫ぶ。
『――駄目、それはあんたの心からの願いじゃないみたい』
『そんな、軽い気持ちの願いじゃあ叶えられないよ?』
ほむら「そ、そんな!」
『ほむらが心の底から思う願いは何?』
ほむら(わ、私が心の底から思う願い……そんなの……)
白い影達がほむらのすぐ近くまで迫る。
そして、目の前までやって来る。
ほむら「……あっ」
ほむらは自分がここで死ぬのだと理解する。
一体の白い影が両手を上げ振り下ろす。
振り下ろす動作がほむらにはゆっくりとした速度に見える――
その動作を見ながら走馬灯のように今までの記憶が蘇る。
今まで、何もいい事は無かった――
見ている世界は病室の窓から見える外の景色だけで――
人に迷惑をかけて――
恥ずかしいほど情けなく思える自分がいて――
だから、ずっと心のどこかで思っていた――
カッコいい私になれたらと――
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