160: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/03/20(火) 20:25:27.38 ID:9ToLbnflo
「行こうぜミツオくん」
名前が思い出せない黒髪の少年も言った。
「あ、うん」
彼はそう言って黒髪の少年から目を逸らす。
相手は自分の名前を知っているけれど、こっちは知らない状況ほど気まずいものはない。
(何だったっけなあ。同じクラスなのに思い出せない)
「それじゃ行くか」
ヒデノリがそう言ったところで、後ろから声をかけられた。
「おい、戻れ。帰るなお前ら」
振り向くと高校球児みたいな白い帽子を被った男子生徒がいた。
「どうした唐沢」
「なにかあったか?」
同じクラスの唐沢としゆきだ。
「今日はクリーンキャンペーンの日だ。五時まで旭町でゴミ拾いをやる」
眼光が鋭く一見すると不良のようだが、これでも生徒会執行部の役員として活躍しており、
生徒たちからの信頼も厚い。
「ええ? ゴミ拾い〜?」ヨシタケは嫌そうな顔をしながら言った。
「文句を言うな」
(唐沢か……)
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