49: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/03/17(土) 20:37:08.95 ID:ITLhnw4lo
「そうだ」
唐沢は先ほど転がったボールを拾い上げて答える。
「何か、ご用ですか」
「バレーの練習をしているのか」
「ええ、まあ……」
誰にも見られないようにこっそり練習していたのに、見つかってしまい気恥ずかしいと
あかねは思った。
「最近伸び悩んでいるから、こっそり一人で練習をしている、といったところか」
「べ、別に関係ないでしょう!」
図星をつかれてあかねは少しムキになってしまうあかね。
「確かに、俺には関係ないかもしれない。だが、お前を心配しているやつもいるんだぞ」
「それって、みゆきのことですか」
「少し話を聞かせてもらった」
「ったく、アイツは」
授業中など、普段の生活では極力悩んでいる姿を見せないようにしていたあかねであった
けれど、やはり隠しきれるものではないと思い少し後悔した。
しかし、それと同時に自分の不調を見ぬいてくれた友人のことを考えて少し嬉しくなる。
「へえ。そういえば、ウチも唐沢さんのこと、少しだけ知ってますよ」
「……」
「小学校のころから、色々な人を助けているんですよね。噂は聞きました」
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