過去ログ - 男子高校生のスマイルプリキュア
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70: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/03/17(土) 20:53:37.10 ID:ITLhnw4lo

「そういうこと。天才と呼ばれた少女が成長期に調子を崩すことはよくある。
今まで意識しないで、できていたことができなくなるんだ」

「なるほど。で、それがなんで空手なんだ?」

「別に何でもよかった」

「は?」

「球技以外なら何でもよかった。とにかく、成長した人間には、自分の身体の変化を
いち早く認識させる必要があると思った」

「認識ね……」

「バレーばかりやってきた日野は、身体の使い方が固定してきていた、と俺は思った。
だから、それ以外のスポーツや武道をやらせて、別の身体感覚を掴ませた」

「……」

「つまり、慣れないスポーツをやらせることによって、自分の身体のことをよく認識させようと、
思ったわけだ」

「なるほどな。アメリカなんかでは、若いうちに色々な種類のスポーツを経験させるっていうし、
そういうことなのか」

「大人なら、筋力トレーニングで調整することもできるが、まだ若い日野たちにはそういうことは
やらせられんからな」

「さすが唐沢だな」

「別に大したことじゃない」

「謙遜すんな」

「本当に凄いのは、コイツ自身だ」

「へ?」

 そう言うと、唐沢は隣にいたあかねの頭を軽くなでる。

「あ、ありがとうございます……」

 今まで元気にはしゃいでいたあかねは、急に大人しくなり、礼を言うのだった。




   つづく


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