過去ログ - インデックス「当方に迎撃の用意あり」
1- 20
10:当方に進撃の覚悟あり[saga]
2012/03/18(日) 22:55:56.51 ID:aJiCFglS0

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


「はぁ……はぁ……」


ほうほうの体で中庭の隅に逃げ込んだ神裂は、荒れた呼吸と火照った顔面を平常に戻すべく深呼吸を繰り返す。


「五和はまだしも、まさかアニェーゼまでもがあんな悪ふざけに乗るとは……む?」


その時だった。
最大主教の趣味なのだろうか、無駄にだだっ広い庭の彼方に、二つの人影。
常人をはるかに凌ぐ聖人の視覚は、ゆうに五〇メートルは離れているであろう人影の正体を正確に見通す。
そして、その聴覚は。


「――ったわ。あなたの好きになさい」

「ありがとうございます」


耳慣れた二つの声音を、確かに拾った。
影の片割れが頭を一度軽く下げ、もう一人の人物に背を向ける。


「一つだけ確かめておきたいのだけれど」

「なんでしょう、最大主教?」


呼びとめた女性の豪奢な金髪は、「必要悪の教会」構成員ならば見間違えようがなかった。
ローラ=スチュアート。
イギリス清教最高権力者にして――――神裂火織が共に天を戴かず、と胸に秘している仇敵である。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
280Res/225.65 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice