過去ログ - インデックス「当方に迎撃の用意あり」
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31:当方に迎撃の用意『  』[saga]
2012/03/20(火) 21:17:24.10 ID:tIbuw6lR0

どうしてこうなった。
頭の中でぐるぐると踊り踊る文字列から目を逸らすベく、インデックスはほんの十分ほど前の情景に思いを馳せる。

冬ののどかな、休日の朝だった。
魔術師が襲来することもなければ科学者の陰謀に巻き込まれることもない、平和な一日の始まり。
彼女は同居人にして養育者、保護者かつ想い人である上条当麻の用意してくれた朝餉を思うさま貪って、人心地ついているところだった。

インデックスがこの学生寮で、上条と一つ屋根の下で暮らし始めてから一年半になる。
身を削る死闘も心を抉る惨劇も、すべては遠い日の過去になりつつあった。
魔道図書館とその管理者という対外的な肩書上、上条とインデックスの許にはいまだに魔術の絡んだ厄介な案件が定期的に舞い込んでくる。
それでも頻度は一時期――特に上条と出会ってからの最初の半年――に較べれば可愛いものだった。


「おーいインデックス、食い終わったなら皿運んで……おう、もうやってくれたのかよ」

「ちっちっ。いつまでも穀潰しのインデックスちゃんじゃないんだよ」

「自覚はあったんだな」

「むぐ」


居候、という立場にかすかだが肩身の狭い感覚を味わったのは、どれほど前のことになるだろうか。
赤文字の居並ぶ家計簿を前に、頭を悩ませる想い人の姿を目の当たりにした日から、だったかもしれない。
インデックスは隣人にしてイギリス清教員の土御門に相談した。

自分もれっきとした「必要悪の教会」の成員だ。
上層部に道具としてしか扱われていないのは理解しているが、もしかしたら、万が一にでも、自分にも独立した収入があるのではないか――――と。

返事は一週間もしないうちに、上条家の郵便ポストに届いた。
飾り気のない封筒の宛名には「Dear Index-Librorum-Prohibitorum」と、ただそれだけ記されていた。
そして中には、上条が目を丸くして飛び上がるほど大量のゼロが刻まれた、学園都市銀行の預金通帳とカードが収められていたのである。



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