過去ログ - インデックス「当方に迎撃の用意あり」
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34:当方に迎撃の用意『  』[saga]
2012/03/20(火) 21:21:35.95 ID:tIbuw6lR0

「……なんの用なのかな?」


挨拶代わりに嫌味を一発かましてきたステイルに負けず劣らず低い声で、威嚇するように唸ってみせる。
二人きりの団欒を邪魔されて不機嫌だった、というのもある。
しかし、そもそもそれ以前にインデックスは、この男に対して並々ならぬ警戒心を抱いていた。

ステイル=マグヌス――――ひいてはイギリス清教と関わり合いになると、上条はたいていロクな目に遭わない。
上条本人は窮地にある誰かを救えるのならと気にした風でもないが、傍から見守る立場としては気が気でない。
ゆえにインデックスの目には彼の纏う黒一色の神父服が、鴉の濡羽よろしく不吉の象徴に映ってならないのであった。


「心配ご無用、今日は仕事ってわけじゃあない。このみすぼらしいあばら家をわざわざ訪れてやったのは、僕の極めて私的な事情からだ」

「「へ?」」


間の抜けた声が唱和する。
ステイルがプライベートで自分たちに接触を図ったことなど、上条とインデックスのそう長くはない生涯において前代未聞である。


「じゃあなんだよ、お茶でもしにきたのか?」

「宣戦布告だ」

「「はあ?」」


呆気にとられる住人たちを無視して、ステイルはズカズカと室内に――靴はしっかり玄関で脱いだ――上がりこむ。
家主の了解も案内も待たずに短い廊下を抜けた長身が、こたつでぬくぬくしていたシスターの脇で足を止めて佇立した。


「君に、話がある」



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