過去ログ - とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)
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331: ◆jPpg5.obl6[sage saga]
2012/06/17(日) 21:42:33.47 ID:U+rAl0+H0

かつて彼女は、己の才能のなさによる絶望と才能のある人間への嫉妬から、一度犯罪に手を染めたことがある。
現在では『幻想御手事件』と呼ばれているものがそうだ。

裏で取引されていた「使えば簡単に自身のレベルがあがる」という『幻想御手』を用いることで、
彼女は確かに能力を使うことが出来るようになった。
しかし、そのツケは脳に対して過大な負担がかかったことによる昏睡という形で払わされることになる。

その後、彼女の友人達が事件の解決のために動いていたようだが、
眠ったままの自分がそのことを詳しく知る術は殆ど無かった。
ただ一つだけわかったことは、事件の首謀者が木山春生であることを突き止め、
『幻想御手』によって発生していた集団昏睡事件の原因を排除したということだ。

友人達の尽力により、何とか無事に目を覚ますことは出来たものの、大きな迷惑をかけてしまった。
あの時ほど自分の行動の軽率さ、それによって友人の心に傷を付けてしまったことを後悔したことはないだろう。

その事件以降、彼女は他人に嫉妬したまま自分を腐らせるのを止め、人並みに努力するようになった。
とはいっても、『自分だけの現実』とかそれに用いる計算式とか言われてもピンと来なかったので、
『幻想御手』で能力が使えるようになったときの感覚をひたすらイメージしていただけなのだが。

ちなみに、このトレーニング方法の発案者は美琴であり、「一度でも能力が使えたのなら、
それを土台にイメージする訓練をすれば能力が使えるようになるかもしれない」と言っていた。
なるほど、超能力の源泉は『自分だけの現実』、すなわち『常識』にとらわれない『妄想』である。
より強力な妄想を抱くことが出来れば、それだけ能力のレベルが上がるのだ。




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