過去ログ - とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)
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425: ◆jPpg5.obl6[sage saga]
2012/08/05(日) 22:31:06.94 ID:pQXo9UG60

街中で再び少女が五体満足で立っているのを見た時、まるで質の悪い夢の中にいるのではないのかと思ったほどだ。
自分は確かに少女の最期を見たはずだ。まさか他人の空似というわけではあるまい。
いや、似ている人はいるが予知で見た彼女は紛れもなく本人だったはずだ。

自分の予知は外れたことは今まで一度もなかった。そして、そのことに対して全く疑いを持ってなどいなかった。
なにせ百を優に超え、千に到達するほどの未来を見て、その悉くが外れることがなかったのだ。
自分の予知が必ず当たると思っても仕方がないだろう。

けれども、たとえ千回外すことがなかったとしてもその次も外れないという保証は何処にもない。
未来とは本来不確定な物だ。例えその一場面を観測したとしても、それは現在の変化で如何様にも左右されてしまう。やはり必ず的中するというのはただの思い込みだったのだろうか?

しかし予知を外したのはそれ一回きりであり、その後は相変わらず自分の予知は正確な未来を見せ続けた。
こうなればあの出来事が例外中の例外だったのだろう。
自分の予知を覆すような何かが起こったのだ。それが少女によるためのものなのか、それとも自分自身が原因なのかは未だに判らないが。


上司(どちらにせよ、私の予知が外れる原因となるような事が再び起こったということは間違いない)


過去の回想を中断し現状の分析を続行する。
今やらなければならないことは過去を思い出すことではなく、これからどのような行動を取るべきか考えることだ。
過去を振り返ることを絶対に悪いこととは言わないが、そこから解決策を見いだせない以上、
未来の視点に立って行動することの方が遥かに有意義である。




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