過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」 2
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三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/04/19(木) 18:59:51.65 ID:Xk7rhViu0
*
「特務官様……特務官様?」
呼びかけられ、絆は目を開いた。
腕も、足も動く。
包帯もギプスもはめられていない体だった。
自分のその様子に少しの間呆然とした後、
絆はゆっくりと顔を上げた。
波が打ち寄せる、どこまでも広がる海岸だった。
白い砂浜に、照りつける太陽が逆に不自然だ。
海の色は、透き通るほど透明だった。
車椅子をきしませて、絆のことを見下ろした
少女が、静かにまた問いかけた。
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