2: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:25:50.73 ID:cM3guj51o
大臣「は?」
わたしがそう呟くと、大臣である“動く石像”-ガーゴイル-が酷くまぬけな声をあげた。
3: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:26:24.46 ID:cM3guj51o
せいぜい、魔界にある各国の実力者が人間界の侵略云々の話しを年に数回しにくる程度。
正直に言ってこの椅子……玉座に魔王が鎮座し続ける意味なんて格式や伝統、しきたりとかそう言った類の理由しかなかった。
最低でも1日3時間はこの椅子に腰を下ろしていなければいけない。
4: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:26:55.84 ID:cM3guj51o
大臣「ちょっ! ちょっとお待ちを!!」
魔王「わっ」
5: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:27:16.67 ID:cM3guj51o
大臣「貴女様は、ご自分がなにを仰られているのかわかっているのですか?」
魔王「うん」
6: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:27:50.76 ID:cM3guj51o
大臣「ご冗談ですよね?」
魔王「どれの、なにが?」
7: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:28:22.91 ID:cM3guj51o
大臣「世界征服を止めると言ったことです!」
魔王「さすがのわたしも、冗談でそんなことを言わないよ」
8: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:28:45.16 ID:cM3guj51o
大臣「あっ、貴女様はっ! 先代であるお父上の、大魔王様の跡継ぎなのですよ!?」
魔王「わーかってるって。だからこうして、この椅子に座ってるんでしょう」
9: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:29:14.19 ID:cM3guj51o
形式としては総当り戦での力比べ。
全ての兄姉と戦い、一番勝利の数を挙げた者が王になると言うシンプルなものだった。
優勝者は説明するまでもなく、このわたし。
10: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:30:42.25 ID:cM3guj51o
大臣「でしたらなぜそのような発言をっ!」
魔王「いやあ……一年は頑張ったし、そろそろやりたいようにやろうかなって」
11: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/03/22(木) 02:31:12.46 ID:cM3guj51o
魔王「だから、わたしは世界征服をやめます」
大臣「魔王様…………」
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