過去ログ - 魔王「わたし、もうやめた」
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948: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:44:06.02 ID:NWsbYAFGo
>>917  つづき。



 わたしが便器とよろしくやっていると、アラクネが後ろから声をかけてきた。
以下略



949: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:44:39.59 ID:NWsbYAFGo

 アラクネの質問になんとか言葉を返す。
 体が強制的に半眼にしてくるせいで、視界もぼやけている。

 目を上手にあけられないよ……。
以下略



950: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:45:39.00 ID:NWsbYAFGo

アラクネ「取り合えず、横になりましょう」

 横になる? それは無理……と言うよりとってもキツい。
 なんと言っても常時襲ってくるこの吐き気。
以下略



951: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:49:32.35 ID:NWsbYAFGo

アラクネ「吐きたくなったらいつでもこの箱に吐いて下さいまし」

 そう言って、横にゴミ箱を置いてくれた。
 そうか。最悪の時はここに吐けば良いのか……。
以下略



952: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:50:00.06 ID:NWsbYAFGo

アラクネ「ちょっと貯蔵庫を拝見しますよー」

 貯蔵庫?
 こんな時に貯蔵庫を見てどうなるんだろう。
以下略



953: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:50:28.85 ID:NWsbYAFGo

アラクネ「?」

 はう!
 思ったそばから、アラクネが掲げた“こおひい牛乳”の瓶。
以下略



954: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:50:55.01 ID:NWsbYAFGo

 よもや、空気を読むスキルに長けたアラクネが勘違いを起こし“こおひい牛乳”を飲み干すような暴挙にでることはあるまい。
 そう思っていると、

アラクネ「じゃあ、魔王様。とりあえずコレを飲みましょうか?」
以下略



955: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:51:52.81 ID:NWsbYAFGo

アラクネ「魔王様が飲まないのであれば、後学のために私が飲んじゃいますけど……」

 はっ? ええ?
 ちょっ、まって。
以下略



956: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:56:37.92 ID:NWsbYAFGo

魔王「や、ちがっ」

 あうあう、と力の入らない両手を掲げて抗議する。
 だめ、やめて、飲まないで。
以下略



957: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/01(金) 06:57:04.14 ID:NWsbYAFGo
 そう言ったアラクネの顔に、意地悪なものは含まれてなかった。
 わたしの身を案じてそう言っているのだろうと理解できた。

 少しだけ。
 いやかなり勿体ないとは思ったけれど、ほんの少しの沈黙の後に、うんと頷いた。
以下略



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