981: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:33:19.25 ID:7iu+BaMYo
わたしがまだ世界征服をやめると宣言する前は、こうしてアラクネが毎日掃除をしてくれていたんだったな。
服は綺麗に畳まれているし、本棚もちゃんと巻数が見えるように綺麗に並べられている。
机の上も整頓されているし。
982: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:33:45.90 ID:7iu+BaMYo
魔王「アラクネ、あれは?」
アラクネ「あら。気付かれました?」
983: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:34:23.11 ID:7iu+BaMYo
人間界。
そのワードを聞いただけで、自分の体調を忘れてワクワクしてしまう。
人間界の食材だって?
984: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:34:52.16 ID:7iu+BaMYo
魔王「あ……」
不意に声が漏れた。
そう、思い出す。
985: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:35:21.62 ID:7iu+BaMYo
アラクネ「ふっふー」
魔王「……?」
986: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:35:47.70 ID:7iu+BaMYo
アラクネ「魔王様は体調を心配しておいででしょう?」
魔王「あ、うん……この調子じゃ食べても……」
987: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:36:16.79 ID:7iu+BaMYo
アラクネ「えーっとですね、これらの材料を使って作るものがですね、二日酔……えーっと、魔王様の今の体調を回復する効力があるんですよ」
魔王「……」
988: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:36:43.03 ID:7iu+BaMYo
アラクネ「“味噌汁”と言うものなんですがね、いやー美味しいのなんの。私も先ほど味見をしたのですが、魔界にはない味わいでしたよ」
魔王「ゴクッ……」
989: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:37:09.62 ID:7iu+BaMYo
魔王「はあ、はあ」
アラクネ「ふふ」
990: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:37:36.00 ID:7iu+BaMYo
魔王「おお……」
嗅いだことのない、良い匂い。
食欲なんてまったくなかったわたしの胃が、びっくりしている。
991: ◆H7NlgNe7hg[saga sage]
2012/06/05(火) 06:38:23.89 ID:7iu+BaMYo
アラクネ「その具も食べれますからね?」
魔王「こ、これか」
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