過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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◆HvWr2kWl99Dz
[saga sage]
2012/04/23(月) 02:47:02.60 ID:k9uXEPxw0
「多分、この力があればいろんな事ができると思う。マミさんや、他の魔法少女達を助けることができる。
火星に住んでる人たちを、地球に避難させることだってできるかもしれない。
でも……私には、この力でやらなくちゃいけないことがあるんだ」
そのいずれも、まどかの今の能力をもってすれば不可能なことではないのかもしれない。
この太陽系で今尚苦境に喘ぎ、バイドと戦う人々を助けるためにこの能力は確実にその力を発揮してくれるだろう。
けれど、まどかはそうしない。そうできない理由があった。
「大切な、とっても大切な友達を助けに行きたいんだ。
その子は、とってもとっても遠いところで、今も一人で戦ってる。
私は、その子を見捨ててなんて置けない。助けてあげたい。……だから、行くんだ」
「その友達ってのは、あんたが救えるかもしれない沢山の命やあたしと天秤にかけても
それでも助けなけりゃならない、そういうものなのかい?」
まどかの決意は固い。けれどそれほどの希望が目の前にあって。
杏子はどうしても、それを問いかけずにはいられなかった。
その問いに、まどかは少しだけ躊躇って。それでも。
「……うん。あの子は、ずっと一人で戦ってたんだ。あの子を助けられるのは、私しか居ないから。
それにね、きっとあの子を助けることが、人類皆を助けることに繋がるはずなんだ。
……だから私、行くね」
力強く、そう答えるのだった。
「やれやれ、あんたにそこまで思われてる子は随分と幸せもんだね。
……わかったよ。もともと何があろうと戦ってやるつもりだったんだ。
行ってこいよ。あんたが帰ってくる場所は、あたしらが守っててやるよ」
そして杏子も、そんなまどかに力強く笑って答えた。
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