過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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298: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/04/25(水) 00:28:27.84 ID:ypcOXIzO0
カーテンコールは、鹿目まどかは遥かな距離を、23の次元を一足飛びに跳躍した。
そして、少女の戦場に。琥珀色の空間の只中に、その姿を現したのだった。

「R戦闘機……一体、誰が」

機体機能の低下に伴い、スゥの身体たるラストダンサーは感覚さえも衰えていた。
けれど、最新鋭の機器によってもたらされていたその感覚を補うほどにスゥの感覚は研ぎ澄まされていた。
その研ぎ澄まされた感覚は、その空間に新たに現れたR戦闘機の姿を、即座に知覚していた。
だから、続けざまに飛び込んできた声はスゥを驚愕させた。


「助けに来たよ、スゥちゃんっ!!」

「…………まどか?」

その声に、スゥは驚愕した。
何故ここにまどかがいるのか、それが理解できなかった。
その声に、スゥは困惑した。
こんなところにまどかが居るはずがないと、インキュベーターの手に落ちていたはずなのにと。
その声に、スゥは安堵した。
けれど、まどかは今ここにいる。聞き間違えるはずがない。
そしてその声に、スゥは憤慨した。
何故、まどかがR戦闘機に乗っているのかと。一体誰が、彼女をこんなところへ追いやったのかと。

「ぁ……っ」

そしてそんな激しい感情の大波は、容易に張り詰めていたスゥの心を乱した。
動きを止めたラストダンサーに迫り来るフォース。回避行動を取るも、その動きは哀れなほどに緩慢だった。
そしてフォースは、ラストダンサーの機体後部をごっそりと抉り取り。
ついにラストダンサーは、その身を保つ術の全てを失った。
火花を撒き散らし、爆炎と共に墜落していくラストダンサー。
熱に歪んだスゥの視界には、それでもまどかのカーテンコールが映し出されていた。

「こんなところで、終わり?……嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だッ!まどかが居るんだ!あそこにっ!!
 死にたくない、まどかっ!もう一度会いたい、触れたい。話したい……まどか、まどか…まどかぁぁぁっ!!」

叫ぶ。けれどその声を外部に伝える機能は、もうラストダンサーには残されていない。
湧き上がる炎に包まれ火だるまになりながら、ラストダンサーは琥珀色の湖面へと落ちていく。


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