過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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◆HvWr2kWl99Dz
[saga sage]
2012/04/29(日) 00:27:44.01 ID:SbSAdX8/0
「やっぱりダメなの……このままの波動砲デバイスじゃあ、グランドフィナーレの全力に対応できない」
焦燥を滲ませ、スゥが言葉を放つ。
人類が持ちうる最強の波動砲。それを制御するためのデバイスでさえも
グランドフィナーレが持つ、余りにも強大すぎるエネルギーを制御することはできずにいた。
波動砲のチャージを示すゲージは、既に最大容量を突破していることを告げている。
それでも尚止むことなく注がれ続けるエネルギーに、激しい振動と明滅を繰り返す。
そしてついには、ゲージにひびが入り始めた。
このまま完全に砕けてしまえば、波動エネルギーの一切の制御が失われてしまう。
これだけ膨大なエネルギーが制御を失ってしまえば、確実に暴走する。
「いっそ暴走させて奴ごと道連れに……ううん、それじゃあ私達だって死んでしまう。
それに、それで倒しきれるとも限らない……っ」
どれほど足掻いても、どれほど悩んでも事態は好転しない。
その為の手段は、今のグランドフィナーレには存在していないのだ。
だからどれほど手を尽くしても、今のままでは無為なこと。
「……もう一度、試してやる」
その不条理を無理やりにでも押し通す力を、少女達は持っていた。
それは魔法と呼ばれた力。条理に寄らない事象を引き起こす、力。
けれどそれだけではなかった。人類の怒りと憎しみと絶望が、それに駆り立てられて生み出された英知が。
余りにも最悪な復讐のための刃を、グランドフィナーレに用意していたのだった。
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