過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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345: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/01(火) 00:43:08.18 ID:FBqFyGYQ0
どうにもその口ぶりは暁美ほむらのそれではない、かといってスゥのそれでもない。
だとすれば、残る可能性はなんだ。その事実に思い当たると、それは随分と馬鹿げた話に思えたが
けれど、それはありえないとは言い切れないことであった。

「まさかキミは……スゥ=スラスター?」

「……勝手にあれこれと話を進められるのは、あんまり気分がいいものじゃないんだけど。
 具体的な説明を要求するわ。お前は何者?何故私や暁美ほむらのことを知ってるわけ?」

ますます訝しげな表情になって、スゥ=スラスターはぎろりとキュゥべえを睨んだ。

「……答える必要は無い、と言いたいところだけどね。別にいいさ、もうどうだっていい。
 ちょっと長い話になるけど、それでもいいかい?」

恐らく自分は、復活した英雄ことスゥ=スラスターによって助けられたのだろう。
その事実にはすぐに思い至った。けれどそれは、最早彼の計画は完全に失敗してしまったということを示していて。
失敗した。全ては無為に終わってしまった。今更に大きな虚無感が胸を満たして。
諦め混じりに、キュゥべえはスゥ=スラスターにそう答えるのだった。

そしてキュゥべえは静かに、まるで自分自身が思い出すかのようにゆっくりと話し始めた。
インキュベーターという種のこと、魔法少女とR戦闘機のこと、暁美ほむらやスゥ、鹿目まどかのことを。
思い返して話してみれば、魔法少女達と過ごした日々は思いがけず悪くないと、そう思わせるような思い出だった。
いつしかその口調が、何かを懐かしむようなものになるのをキュゥべえは感じていた。

そしてようやく、キュゥべえは全てを話し終えた。


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