過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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446: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/15(火) 21:32:14.63 ID:A3hd8AFv0
無人兵器群の第一波が文字通り蹴散らされ、魔法少女隊はさしたる損傷を負う事もなく基地へと帰投した。
そしていよいよ彼女達の、小惑星帯脱出作戦が始動する。




一陣の閃光が、小惑星帯を貫き迸る。
それはマミの駆るババ・ヤガーの放った超絶圧縮波動砲の光であった。
その一撃は宙を裂き、破壊の渦を振りまいた。

撤退し、遠巻きに交戦宙域を囲んでいた無人兵器群の一角をその光が薙ぎ払い、次々に喰らい尽くしていく。

「何事だ?」

艦隊を率いていた司令官の男は、微塵も慌てたそぶりを見せずに副官の女性に尋ねた。
その女性はコンソールに手を這わせ、すぐさま望まれた答えを返すのだった。

「データ照合出ました、エネルギー放射のパターンと距離から、超絶圧縮波動砲によるものだと思われます」

「ふむ……だが射線的にこちらの位置を特定して撃ってきたわけではなさそうだな」

「ええ、ですが超絶圧縮波動砲による攻撃がある以上、もう少し陣を下げたほうがいいかもしれません。
 まず当たることはありえませんが、念のためです」

「やたら滅法に撃ってこられては面倒だ、とりあえず発射地点と思しき場所に無人兵器を向かわせよう。
 ……それと、木星方面の部隊を引き上げさせよう。そろそろ勝負を決めようじゃないか」

どうにも引っかかる。と副官の女性は僅かに首を傾げた。
確かに木星方面に展開している部隊を総動員すれば、小惑星帯を制圧することは容易いだろう。
けれど、やはり気になってしまう。

「大丈夫なんですか。木星方面に逃げられる可能性もあるのでは?」

「かも知れない。いずれにせよ奴らはゲイルロズを目指しているはずだ。
 となると木星の外を大回りに抜けるしかない。そこは木星の防衛部隊が足止めしてくれはずだ」

「………そう、でしょうか。相手はあの魔法少女隊ですし」

知らない相手ではない。むしろその頼もしさと恐ろしさは誰よりも良く知っている。
それ故に副官の女性にはそれが不安であった。

「問題ない。もし問題があったとしても、その時は……ね」

そして男はまるで子供か何かのように、にやりとその唇を歪めるのだった。


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