過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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448: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/15(火) 21:34:25.17 ID:A3hd8AFv0
「……囲まれちゃったね」

「流石に、そうそう上手くはいかなかったようね」

迫り来る無人兵器を叩き潰して、僅かな疲れも見える声色で二人が通信を交わす。
そう、敵は正面から来るだけではなかったのだ。両翼から挟撃しようと迫っていた部隊に捕まり
マミとゆまは脱出の機会を逸してしまった。すでに幾度もの交戦を経て、時間も随分と過ぎていた。
これ以上脱出が遅れれば、殺到する敵部隊によって押し潰されてしまうだろう。

「みんなは大丈夫かな……」

「私達がここまで敵を引き寄せたんだもの、きっと大丈夫よ。
 ……とはいえ、これじゃ私達が大丈夫じゃないのよね」

こうなるであろうことは薄々と予感していた。
結局のところ二人は完全に囮なのである。運よく逃げ果せればよし
そうでなければ恐らく押し潰されてしまう。たった二人で何ができるというのか。

「……負けないよ、ゆまは、絶対に諦めないもん」

それでもゆまは敵意を明らかに、尚冷めやらぬ闘志を燃やして言葉を放つ。
その心根には、R戦闘機に対する信頼と誇りがあった。だからこそあんな無人兵器に負けるわけにはいかなかった。

「そうね、私達は絶対に負けない。こんなところでやられてたら、あの子達に申し訳が立たないもの」

マミもまた、その声色には諦めの色は一切見られなかった。
魔法少女隊の皆が止めるのも聞かずに二人でここに残ったのである。
大丈夫だと言ってのけた。それを貫かないわけにはいかないのだ。

絶望的な戦い。されど二人の心に絶望はない。
かつてバイドとの戦いの中で感じた絶望は、こんなものの比ではない。
今更、どうしてこんなものに屈することができようか。

さりとてその戦力差は絶望的。ついに全天より無人兵器の群れが押し寄せる。
それに真正面から立ち向かい、二つの光が今、駆け抜けて――。


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