過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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◆HvWr2kWl99Dz
[saga sage]
2012/03/24(土) 18:41:10.68 ID:HKWzWsc10
そして、その少女から伝え聞くようにしてマミもまたそれを知った。
一人孤独に戦い、強大な敵に打ち勝ち。そして帰ることなく消えた。
暗黒の森に眠る番犬たる、幼い少女のその末路を。
「……おねえ、ちゃん。その……仲間、って」
呆然とした声で、ジーグルーネがマミに問う。
その幼い心に浮かんだ疑念を、確信へと変える言葉をマミは告げた。
「佐倉杏子。……私の、大切な仲間だった女の子よ」
「……キョーコの、仲間だったんだ」
懐かしむように。何かを堪えるように、幼い声が震えていた。
「だから、貴女の事も話に聞いていたわ。……千歳ゆまちゃん」
その名を呼ばれて、かつての英雄は、暗黒の森の番犬であった少女は、今はジーグルーネであった少女は。
――千歳ゆまは、小さく息を呑んだ。
「そっか……おねえちゃんは、キョーコの仲間だったんだね。
でも、どうして私のことが分かったのかな。……私は、死んじゃったはずなのに」
その衝撃が過ぎ去って、ようやく少し心も落ち着くと。
今度は逆に不思議になってくる。今こうして生きていること自体が不思議だが
千歳ゆまは既に6年も前から死人であって、巨大戦艦の襲来の際に本当に死んでいたのだ。
そんな自分のことを、知っている人がいるとは思えなかった。
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