過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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9: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/03/24(土) 18:41:37.20 ID:HKWzWsc10
「そうね。普通だったら私だってそんな風には思いもしなかったわ。
 でも、ゆまちゃんはあの杏子の演説の映像を、何度も何度も見ていたでしょう。
 彼女が死んだことを聞いたとき、ずっと泣いていたじゃない」

肉体を持たないマミやゆまは、グリトニルに待機している間は
そのソウルジェムを機械に接続し、半ばグリトニルの一部のようになっていた。
その状態でできることは、思った以上に多岐に渡っていた。
肉体の代わりに得た機能をさまざまに試す内、マミはいつしかそんなゆまの姿を知るに至っていた。

「佐倉さんの生死にそこまで執着する人物なんて、そうはいないわ。
 きっと私達と、ジェイド・ロスとその仲間達くらいのものよ。そして幼い女の子ともなれば……ね?」

それだけ条件が揃えば、おのずと相手の正体は見えてくる。
後は唯一つ、その相手である人物は既に死んでいる。そのことさえ除けば答えは出る。

「……そして最後に、私も多分。ゆまちゃんと同じくもう死んだはずの人間なのよ。
 それが生き返ったということは……もしかしたら、貴女が蘇っていてもおかしくないわよね?」

蘇ったという事実。その事にだけは未だに説明がつけられない。
あの超絶圧縮波動砲の炸裂の中で、ソウルジェムが無事だったとも思えない。
かと言って杏子から聞いた限りのゆまの状況は、彼女が無事でいられるとも思えなかった。
そして何より何故、肉体と一緒にではなくソウルジェムだけが蘇ったのか。
全く持って、不可解な事象であったのだ。

「おねえちゃんも……私と同じだったんだ」

ようやくその事実が飲み込めたようで、けれどもやはりどこか呆然とした口調でゆまが言う。

「そう、案外境遇としては似ているのよ。死んだはずなのに蘇って。
 腕を買われて、こうして魔法少女隊を率いて戦っている。……不思議な巡り合わせね」


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