過去ログ - ペルソナっぽい悪魔設定のシェアワでお話を書いてみたい人集まれ
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5: ◆2PnxfuTa8.[saga]
2012/03/24(土) 13:33:56.32 ID:kMt9Mvx60
「現実を拒否することすらできぬ幼い感性か……
 悲劇という他無いですね
 ところで貴方はこれから目の前で人が蟲に食い殺されて死んだこの光景を胸に灼きつけて生きていくわけですが……
 どんな気分?
 悲しい?
 それとも助かって嬉しい?
 ああ、怖いか!怖いよねえそうだそうだ、助けに来たスーパーマンはスパイダーマンでしたーってね!
 スパイダーマンですらないですか、そうですよね」

 スーツの男は銃弾で風穴の開いた腹の中から蜘蛛を取り出して投げ捨てる。
 男の口調は熱を帯び、目は爛々と輝きはじめる。
 先ほどまでの余裕ある雰囲気ではない。
 おもちゃを目の前にした子供だ。

「じゃあビーファイター?」

 カブトムシを腹から取り出して投げ捨てる。

「じゃあ仮面ライダー!」

 バッタを取り出して投げ捨てる。
 少女は目に涙を溜めて後ずさる。

「ハハハハハ!その通り!そのどれでもない!
 これで震えなきゃどうかしてる!
 私、この私こそが、ブギィイイイイイイイマァン!
 髄に刻んで記憶しな!NYに現れた蟲の悪魔憑き!
 ブッッギイイイイイイイイィマンです!
 子供大好きな変態の悪党!
 今からお嬢ちゃんを食べてしまいましょうかねえ?」

 少女は逃げ出す。
 涙を流し、何度も転び、彼女が人通りの多い表通りに出てやる気なさげな警官に泣きついたところを確認して彼は薄暗い路地裏に戻る。
 ドラム缶の上に座り、破れた腹を蟻の顎で繕うと煙草を一服する。
 煙が肺の中に流れ、体中に染みこむと、それを嫌がるように体中の蟲が蠢き始める。

「……ふぅ、“人を脅かす”し“自分のやりたいこともやる”
 どっちもやらなきゃいけないのは私達の辛い所でしょうかね」

「子供にトラウマ植えつけることで力を得るなんて随分と悪趣味な悪魔憑きが居たものです」
 
 ブギーマンの後頭部に冷たい銃口の感触が走る。
 そこに居たのは背の高い修道服の女性。

「この身はウォルトとバートンの紡ぐ悪夢の顕現
 恐怖と引換に希望を与えるんです、これは拒むことが不可能なだけで立派な取引、等価交換ですよ?
 絶望の淵で死ぬか、恐怖と共に生の可能性を追うか、というだけのことです」

 芝居がかった口調でブギーマンは言葉を続ける。


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