過去ログ - ペルソナっぽい悪魔設定のシェアワでお話を書いてみたい人集まれ
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:
ほいッスる
◆2PnxfuTa8.
[saga ]
2012/03/27(火) 06:32:38.31 ID:KBELfOe60
「ブギーさんは私を救ってくれた
だからブギーさんを私は救いたい」
「……なるほどね、そこまで思ってるのですか」
「はい」
「ではゆっくりやるのはやめにしましょうか
明日から本格的に貴女を助手として鍛え上げます
文字通り何でもしてもらいますよ?」
「はい」
「本当になんでもする覚悟はあるのですか?」
「ブギーさんに命令されたなら私はなんでもします
だって……」
そう言ってブギーの方を見るクライン。
「ならば良い」
「え?」
「正直眠くなってきたのでね、お休みなさい」
ブギーは既に寝息を立てて寝ていた。
クラインは困ったような顔でブギーの顔を覗き込む。
頬に触れてみる。
酒のせいで少しは温かいがやはり温度は死体のそれに近い。
クラインは思う。
生まれてから自らが必要とされたことがなかった気がする。
決して裕福ではない家に後から生まれ、口減らしのために売り飛ばされた子供だったクラインは、常に要らない子として扱われていた。
クラインが居なくても世界は上手く回ったし、居ないほうが皆幸せそうだった。
金を受け取りほくそ笑む両親の顔がクラインに初めて向けられた両親の笑顔だった。
だから自分は自分を必要としているブギーマンを必要としている。
自分を必要としてくれるなら自分は全てを彼に捧げられる。
痛いことも、辛いことも、苦しいことも、恥ずかしいことも我慢できる。
誰かのために役立って喜びを感じること、優しさや愛情を与えられること、それはすべてクラインにとって初めてのことだった。
「だって私には貴女しか居ないから、大好きだから」
クラインはブギーを抱きしめる。
冷たいけれど温かい。
無用の地獄から自身を救い出した力強い意思と欲望の篭った腕。
皮膚の下では得体のしれないものが蠢いているがそれすら愛おしかった。
「…………お休みなさい」
明かりが消える。
【ブギーマンは笑ってる 第五話「Hungry Spider」 続】
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