過去ログ - 結標「貴女なんて」白井「大嫌いですの」
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14:>>1[saga]
2012/03/25(日) 16:07:58.45 ID:twYxcOcAO
〜9〜

雲川『おやすみ』

姫神『お疲れ様』

吹寄『気をつけて帰ってね』

風斬『じゃあ私もここで♪』

結標『それじゃあまたね!』

ふう、カラオケ入る前よりも雪の勢い強くなってるじゃないの。やっぱりアルコール頼んで正解だった。
何て思いながら私は皆に手を振って駅前で別れを告げて踵を返す。真新しい処女雪に足跡をつけながら。
でもどうしようかしら?お酒臭いまま帰ったらまた小萌にお説教くらいそうだし、仲間のところに帰――

結標『……帰る場所と自分の居場所、両方手にしたのよね、私』

そう、暗部が解散して私は晴れて自由の身になった。同時に、私の仲間達も解放されて自由を取り戻したわ。
アレイスターの『プラン』とやらもさっきまで話してた上条当麻、私達の自由を取り返してくれた一方通行。
あと浜面仕上とか言う男の子達の手によって、あの『窓のないビル』ごと打ち砕かれて消えてなくなったわ。
おかげで私は暗部も案内人も廃業になってしまったけれど、女友達と夜遊び出来る自由には代えられないわ。

結標『……これはこれで悪くないかもね』

サクサクと響き、キュッキュッと鳴り、シンシンと積もる雪の音を聞きながら私は駅前広場から裏通りに入る。
姫神さん達には申し訳ないけど、これは私にとっての勝利の美酒と祝杯でもあるの。勝ち目のないゲームのね。

結標『酔い醒ましにちょうど良い寒さねー……ん?あそこって』

夜風には少し冷たい大雪の中私が目にした場所。それは残骸に絡んで白井さんと切り結んだあの路地裏だった。
私の運命が下り坂を転げ落ちるようにして、私の運勢が雪だるま式に不幸へと積み重なっていった始まりの地。
自業自得だと言われてしまえばそれまでだけど、こういう気持ちは11次元の理論値でも割り切れないものよ。

パン!パンパン!!

結標『――銃声……』

今思えば、この時アルコールが入って気が大きくなっていたのがそもそもの間違い。
どこかで謳歌していた自由と青春に浮き足立っていた自分のお尻をひっぱたきたい。

結標『……嗚呼――』

血溜まりに雪は積もらない。そんなロシア文学の一節が頭を過ぎるほど――

結標『………………――――――』

私の脳味噌は平和と平穏と平温に溶けていた。階段の長さを数えもせずに。




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