過去ログ - 結標「貴女なんて」白井「大嫌いですの」
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[saga]
2012/03/25(日) 15:56:00.43 ID:twYxcOcAO
〜3〜
食蜂『貴女ぁ』
白井『!!?』
食蜂『――擦り切れた使い古しのボロ雑巾みたいな心情力ねぇ』
お姉様に一礼を、婚后さん達に会釈をして食堂を後にしたわたくしが渡り廊下の半ばで出会したのは――……
目礼でやり過ごすには些か数が多過ぎる常盤台最大派閥の女王、食蜂さんと彼女に付き従う大名行列ですの。
嫌な時に嫌な相手と顔を合わせた事に笑顔の仮面がズレたわたくしを、食蜂さんはマジマジと見下ろして来て
白井『……仰有る意味がわかりかねますの。用がないならばわたくしはここで――』
食蜂『――“お姉様、お姉様、お姉様”』
白井『!?』
食蜂『“どうしてあの類人猿ですの?どうしてもあの殿方ですの?お姉様”って☆』
わたくしが仮面を被り直した側からあの女王は力づくで引き離し、構え直した能面まで引き剥がして……
笑いかけて来ましたの。いえ嗤いかけて来ましたの。わたくしの醜い素顔に負けず劣らぬ歪んだ笑顔で。
その事にわたくしは激しく屈辱と、羞恥と、激情と、そして読まれた心の中と見られた胸の内を――……
認めざるを得ませんでしたの。どうしようもなく下衆なやり方と、どうしようもない愚図な相手を前に。
食蜂『自分的には御坂さんから身を引いて、その男の子に道を譲って、二人を応援する役割力を割り振りたいみたいだけどぉ』
白井『………………』
食蜂『貴女、最初から御坂さん達の相手にすらされてないわよぉ☆蚊帳の外のお邪魔虫以下♪』
白井『!!?』
食蜂『恋路を行く女の子の目って前にしか向いてない事くらい貴女の理解力でもわかるでしょお?
路傍の石の下で冬を越そうとする団子虫をわざわざひっくり返して目を落とすだなんて事しなぁい』
わたくしは一歩も動けないどころか一言も言い返せませんでしたの。
この蜂蜜のように甘ったるい話し方に毒針を潜ませた王蜂に対して。
白井『……お姉様の言う通りですの。実に下衆なお力ですのね』
食蜂『うふふ、そのお姉様に愛想力が尽きたらいらっしゃーい』
辛うじて返す刀で一太刀浴びせようとした舌鋒は、柳を相手にするようにかわされてしまいましたの。
当たり前ですわね。迷いの中で踏み出した足など、砂被りはおろか返り血を浴びる距離さえ届かない。
食蜂『――御坂さんの歪んだ表情(かお)が見れるなら、貴女を寝取る価値力くらいはあるかもねぇ〜☆』
わたくしの手が、二度とお姉様に届かないのと同じように
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