過去ログ - 真・恋姫無双【凡将伝】その７ -SS速報VIP

過去ログ - 真・恋姫無双【凡将伝】その７

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105:一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo.[saga]
2012/03/31(土) 23:00:13.73 ID:mbSv2942o
さてさて、宴もたけなわではあるが、終わる気配などなく。

「だからさ、私だって結構頑張ってるんだよ。でもさあ、そりゃさあ、至らないってのは分かってるんだけどな。
　それでもこう、もうちょっと言いようとかあるんじゃないか、って思っちゃうんだよな」

たはは、と苦笑とため息を同時に。器用だね。

「なあ、二郎、聞いてるか？聞いてるよな？」
「ああ、聞いてるからほら、これでもお飲み」

杯に酒を注いでやる。
いや、絡みモードだけど慣れてるしな。また白蓮ってばきっちり翌日覚えてるんだわこれが。
醜態を晒せば晒すほどに、乱れれば乱れるほどに翌日が楽しみになるのだ。

「いや、すまないな。
　あー、そんなふうに気を使ってくれるのは二郎くらいだよ」
「それは流石になくね？」

太守様である。ぐでんぐでんに酔っぱらって愚痴を大量に生産していても襄平の太守様である。
えらいのである。

「いやだってさあ。結構いい条件で人材を募集してもさっぱりだしさ。
　むしろ桃香の姉妹なんてすごいぞ？関羽とか張飛とか、二郎だってあの二人をみたら私の気持ちも少しは分かると思う。
　あれは本当に英傑だよ。無位無官の桃香にはあの二人がいるのに、私ときたら、なあ」

とほほ。
全身でそんな雰囲気を醸し出す白蓮だがちょっと待てい！

「関羽、張飛……だと……？」
「そうだ。
　いや、正直矛を合わせてやりあって勝てるとは思わないな。
　……それに引き替え私ときたら……」

関羽、張飛……。
マジか。いや、必然か。。
ぐちぐちといつもの白蓮のぼやきも耳を素通りする。
ま、まあしゃあない。黄巾の乱さえなけりゃ、あいつらの活躍の機会もないし。

「ほらー、二郎ー。わたしの酒が呑めないのかー？」
「んなこたぁない」

どば、と注がれる酒を一気に呷る。
くらり、と酩酊した意識が心地いい。

「ほら、返杯な」

白蓮にも注いでやる。

ごくり、と。飲み干す喉が艶めかしい。

「あー、でも。
　はー、久しぶりだなあ、こんな楽しい酒は」

にちゃ、とだらしなく卓に寝そべりながら白蓮は笑う。
上気した頬。
なんだね、酔っぱらった女の子って、かわいいよね！

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