過去ログ - 真・恋姫無双【凡将伝】その７ -SS速報VIP

過去ログ - 真・恋姫無双【凡将伝】その７

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31:一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo.[saga]
2012/03/27(火) 22:38:52.10 ID:jFsjikz6o
ちゅる。

幾度目かであろうか。
吸い上げられる乳頭から全身に広がる感覚。
肌を重ねる度にそれは彼女を毒していくようであり。

「や……だ……」

抗うのもこんなに、難しい。

既に拒絶ではなく蠱惑的な誘いでしかない、弱々しい応え。
こうして。こうして自分は彼に蹂躙されるのだ。
蹂躙してくれと哀願するのだ。
哀願させられるのだ。

既に火照った体は理性という枷を打ち壊しつつあり。
悦楽という麻薬はいつも通り彼女を手招きしている。

「ぃ、ゃ……」

既に弱々しい声しか上げられない。むしろ、奥底では諦めている。待ち望んでいる。
それを見透かしているのだ。この男は。

かぷり。

耳朶を咥える。舌を這わせる。
それも布石でしかない。

「どうしてほしい？」

今更、今更どうというのか。かすかに怒りがかすめるがそれはどうでもいい。

「い、意地悪……」

こんな。
そんな媚びた声など出したくはなかった。出すつもりもなかった。

「ごめん。詠が可愛くて、つい、な」

「ば、か……」

そんな見え見えの言葉にも喜びに打ち震えてしまうのだ。
だから。だから言ってしまう。

「い、意地悪しないでよ……じろぅ……」

恐らく、いや、間違いなく後日煩悶するであろうその声、言葉。

「欲しい、欲しいの。じろう、が、欲しいのよ……。
　や、だ。
　いや、よぅ……」

これ以上自分に恥をかかせるつもりなの？
もてあそぶの？そんなの、いやだ。

「ごめんな。あんまりにも詠が可愛いから、さ」

可愛いって誰のことだろう。

ぼんやりとした頭で彼女は考える。
狷介な自分ではないはずだ。そう考えて悲しくなる。寂しくなる。

「詠は可愛いな」

詠って誰だろうか。
ぼんやりと、そんなことを考えてしまう。

気持ちなんてなくても、この温もりだけで、いいのに。

ずぶり。

貫く異物に、声すら上げられなく。

「ぎ……、ぁ……！」

ただ、目の前にある温もりにしがみつくことしかできなかった。

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