過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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126: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/04/23(月) 01:32:41.66 ID:wsWWwCFYo

 さやかは照れ臭そうに鼻を掻く。夜でなければ頬が赤らんでいるのが、はっきりわかっただろう。
いかにも軽い野暮用を装っているが、彼女にとって非常に大事な用事であることをまどかは知っている。
 だから、それ以上は何も言わずに送り出すのだ。

「ってことで、すみません。あたしはこれで……あ、お代は――」

「いいのいいの。今日はお姉さんの奢り。これでも大人なんだから、ね?」

 そう言って、命はトンと自らの胸を叩く。
言葉とは裏腹に、自慢げに胸を張っているところは子供みたいで微笑ましい。

「いいんですか!? ありがとうございます! それじゃ、失礼します!」

 目をキラキラ輝かせて一気にお礼を捲し立てると、さやかは頭を下げて去っていった。
 まったく遠慮せずに好意に甘えるのが彼女らしい。
 たぶん急いでいたせいもある。その証拠に、さやかはそこら中の席にぶつかり、
最後には黒いコートの男性のジュースを零して必死に頭を下げていた。

 それがマミと命からは見えない位置だったこと。
 不様な姿を晒したのがまどかだけだったことは、さやかにとって不幸中の幸いだったと言えるだろう。



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