過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/04/30(月) 01:53:35.71 ID:riuFgEhho
「……ごめんなさい、からかったりして。ひょっとして重い怪我なの……?」
「幸い、そんなに重くはないそうですけど、手が……。
将来を期待されてたヴァイオリンも、また弾けるようになるかわからないって……」
「そう……」
とだけマミが言うと、それきり沈黙が訪れる。全員が続く言葉を失っていた。
話を逸らすつもりが、思いがけず重い話を聞いてしまったと、マミは後悔した。
まず、さやかへの申し訳なさ。本人が不在なのに深い事情を知ってしまった。
そして辛いだろうに、それを語らせてしまったまどかにも。
次第に騒がしくなりつつある周囲のざわめきから、隔絶されたかのような静寂。
マミは命が上手く空気を変えてくれることを期待したが、
彼女はテーブルに肘をつき、組み合わせた手で目を隠しており、その表情は窺えない。
命でさえ気の利いた慰めが思いつかないのだ。
きっと、今は何を言っても空虚にしか聞こえない。
言葉は口から出た瞬間に力を持つ。相手を、時には自身を傷つけもする。
故に、役に立たない言葉は封印して黙るしかなかった。
「ごめんなさい、湿っぽくしちゃって……私、そろそろ帰らなきゃいけないんで失礼します」
まどかが立ち上がってお辞儀をする。気を遣わせてしまったのは明白だが、止めはしなかった。
この場には居辛いだろうし、帰らなければならないというのも嘘ではないだろう。
「うぅん……こちらこそ、ごめんなさい。今日は色々迷惑かけちゃったし、ここは払わせてちょうだい、ね?」
「ありがとうございます……それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいますね」
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