過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/05/11(金) 02:40:17.64 ID:Lb8eNkgno
自覚はまったくなかった。傍から見ると、そう映ったのだろうか。
ただ、同じ魔法少女の素質がある二人を放っておけなかった。
彼女たちが心から望む最良の選択をして欲しかった。
仲間になってほしいという願望が根底に潜んでいたことは否定できない。
けれども、無理強いは絶対にしたくなかった。
何故か。
――大切にしてほしいと思ったから……。
あの娘たちには、どんな願いでも叶えられるチャンスが一度だけある。たとえ終わらない戦いと引き換えだとしても。
だって私には、選択の余地すらなかった。
そして、あとひとつは大切にしたいと思ったから。
思い出すのは、とある一人の少女。
一緒に戦い、やがて袂を分かち、今もどこかで独り戦っているであろう少女。
彼女が自分自身の願いに傷付き、私の許から離れていった時。私は彼女を力尽くでも止めようと戦い、しかし止められなかった。
今でも時折、考える。他に術はなかったのかと。
もっと私に何かできていれば、彼女を救えたかもしれない。
あんな冷たい、それでいて切なく辛そうな眼をさせずに済んだかもしれないと。
今度こそ私は間違えたくない。私が、あの娘たちの道標になれるように。でも……――
その想いは、普通の後輩に比べれば、ずっとずっと深い感情だと思う。
しかし、それが果たして肉親に向ける情に近いのかどうか、マミ自身にも判然としなかった。
「そんな、妹だなんて。よくわかりません。私、一人っ子ですし」
「正直言って、少し意外だったのよね。あなたって随分と面倒見がいいから、てっきり……」
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